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執筆者の写真KAZUKI

続いては、キャブ車の...!!


この写真1枚で、なんの作業か当てられる人も多いかも⁉︎


そうです!今回はカムシャフト交換の作業を!

カムシャフト交換と言っても今回のモデルは一筋縄では行きませんよ...!!


さて、この車両のモデルは『 '05 FXDL 』。

皆さんは、どのビックツインモデルのツインカムエンジンが何年から88ci→96ciに変わったのかご存知でしょうか?

88ciと96ciで排気量が変わることで、他のところも色々と変わってくるんですよ(^ ^)

TOURINGモデルとSOFTAILモデルは'07~、DYNAモデルは'06~変わっていて、カムカバーを開けるとこんな感じで...

1枚目がTC88、2枚目がTC96のカムカバーを開けたときの写真です。

TC96は油圧のチェーンテンショナーを使用しているのに対して、TC88はバネ力を利用したテンショナーを使用しています。


まずは、バラバラにー!

と、ここで驚いたのがこちら↓

これは、ついていたカムシャフトなんですが...

わかりますかね?白い丸で囲まれているとこしっかり削れているんです。

ここまで傷がついているカムシャフトを自分は見たことなかったんですが、こうなっているとほとんどの場合、ニードルベアリングがバラバラになり、そのバラバラになったニードルたちがクランクケースを攻撃し、削れる。と社長が言っていました。ケースが削れた車両は今まで1台くらいしかなかったと非常に確率が低い案件。


果たして...

いやー、ホッとしました。

ニードルくんたちは散り散りになっていませんでした(/ _ ; )(写真1枚目)よかった...

しかーし、ニードルベアリングの確認と一緒にタペットローラーを覗き込むと...

手前の2つに2合目の写真のように、ラインが入ってました...

放置してしまうと、カムシャフトに傷をつけてしまう恐れがあるので予防を兼ねて、カムシャフトの交換時には確認し、必要であれば交換させていただいてます。


今回の作業で肝心なのは... どうやってカムシャフト交換するか。

というのも、TC88のバネ式のテンショナーはあまり良いとは言えず、テンショナーが前回紹介したTC96の油圧式よりも片減りしてしまい、油圧式よりも交換頻度が高くなってしまいます。

今回の車両は片側減り切っていました...


そのため、カムシャフトを交換する際又はテンショナーの交換時期になると、TC96以降の油圧式テンショナーにするか、チェーン駆動からギア駆動へ切り替えるかの2つ選択肢がありますが、BURN!では基本的にはチェーン駆動への変更をオススメしておりますd( ̄  ̄)

というのも、ギア駆動に変えてしまうとギア駆動特有の機械音が発生してしまい、異音が出てても機械音が異音より大きいとかき消してしまい、気付き難くなってしまいます。

そのため、どうしても!というお客様にのみ行っております。


ということで、今回はオススメのTC96以降の油圧式テンショナーを使用したチェーン駆動への変更していきたいと思います!


なので!!必要なものを簡単に紹介していきます!

ますは、こちら↓

カムプレート!

Zipper's製のもので、バネ式→油圧式にする際にはかかせないものです!

今回は、Zipper'sのカムプレートを使用しますが、このカムプレートただカムシャフトをサポートするだけにあらずd( ̄  ̄)

前のBLOG(今回は、ツインカムモデルの...!?)で紹介したバイパスバルブ。そのバイパスバルブを取り付けずともすでに同じ効果が得られるようにオイルラインが調整されています( ^∀^)


そして、TC96用のオイルポンプを取り付けるにあたり、こちらを測ります。

クランクシャフトの振れです!

クランクシャフトがどれだけ振れてしまっているかで、つけられるオイルポンプが変わり、かつ性能も変わってしまいます...

この年式の車両のオイルポンプはFeuling製のもので2種類しており、クランクシャフトの振れの大きさはもちろんですが価格も少し違うので振れが2つの取り付け可能範囲だった場合は、お客さまに選んでいただいてます!


今回の結果は... 素晴らしい!

約0.002インチの振れなので、どちらも取り付け可能!

オーナーさんへの確認の末、今回は高性能なオイルポンプを使用することに!

とっても優秀なこのオイルポンプ。

プレッシャー側は+32%、リターン側は+38%もオイルの供給が増えるんです!

オイルの供給量が増えるということは、オイルの循環が促進され、オイルの温度の上昇を抑え、エンジン温度の上昇も抑えます♪( ´▽`)


お次はこちらー!

カムシャフトとデュアルピストン式カムチェーンテンショナー!

カムシャフトは、AndrewsのTW-26(๑>◡<๑)

TW-21よりは高い回転域重視のカムシャフトですが、低〜高までバランスよく使用できるカムシャフトです!

デュアルピストン式カムチェーンテンショナーに関しては、こちらのBLOG(今回は、ツインカムモデルの...!?)をご覧ください!写真ありで説明してますよー!


さて、ここらへんで使用するパーツの紹介を終えて組み上げていきます!

あ、ベアリングはしっかりニードルが多いものに交換してます!

カムチェーンは再使用のため、前のプレートから取り外すんですが...

カムシャフトはプレートに圧入されてるんです!なので、カムシャフトをプレートから外してチェーンを外し、カムシャフトを圧入するときにチェーンをつけて1枚目の写真のようになります!

そして、プレートを取り付けて、ギアとチェーン、テンショナーを取り付けて完成!


車両の写真を... って撮り忘れてしまった...

なーにやってんだか(T ^ T)


とこんな感じで、BURN!ではTC88のカムシャフト交換を行なっております!

以前はギア駆動が良いお客様のご来店だったのでその様子はこちらのBLOG(良い乗り味を求めて!)であげましたが、油圧式のテンショナーに交換するのはあげてなかったかなと思ったので書きました_φ( ̄ー ̄ )


見えないところ消耗品ほど怖いものはありません。

長く大事に乗りたい方は、しっかりと対策するのも大事なことですね!


では、また!

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