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執筆者の写真KAZUKI

リジスポ、ミッション事変!!!


2024年もすでに1ヶ月が過ぎさっていきました!

皆さん、今年は何回バイクに乗られましたか!?

太陽が出ても風が冷たかったり、夜になると一気に気温が下がる時期なのでまだまだ油断せずいきましょうd( ̄  ̄)


さて、今回は『リジスポ、ミッション事変!!!』ということでリジットマウントのスポーツスターのミッション修理を2台行ったので、どんなことが起きていたのかご紹介していきますΣ(゚д゚lll)


トップ画(以下、ミッション図)、下の説明でたくさん使うので先にお見せしておきます_φ( ̄ー ̄ )

1と書いてある上のギアが1速のギアでその他も同じく2の上は2速、3の上は3速...となり、この図はニュートラルに入っている時のギアの位置です!


1台目!

まずは、1速の2度入の修理!(写真はカウンターの1速ギアです。)

ニュートラルから1速に入れるにはミッション図のカウンター側の3速ギアがシフトフォークにより、1速ギアに組み合うことで1速に入ります。

この修理は、純正のギアがお高いということもあり、純正とは丁数の違うAndrews製のギアを使用して修理するため、メインとカウンターのセットで交換します。

新旧のカウンター側の1速ギアを見比べていただくと◯で囲まれている部分に違いがあることがわかると思います。

付いていたギアは、ただ面取りがされているだけで、3速ギアとの接触により削れていますが、新しく取り付けるギアは、3速ギアがスムーズに入るように加工がしていあるので、1速の2度入を予防します。


後期のリジスポは、特有の機械音を軽減させるべく、バックラッシュを少なくするために前期よりも細目のギアに変わっているんです_φ( ̄ー ̄ )

そのバックラッシュを少なくしてしまい、横滑りがキツくなるとともに、ギアの入りがきつくなってしまい、1速の2度入りが増えたのではないかと思います。


続いては、こちら↓

シフトフォークドラムの写真なんですが、◯で囲まれているところの小さな小さな異変わかりますかね(`・ω・´)

すんごい小さなバリができてるんです。

中高年式のリジスポからミッションのギアが変更になり、ギアの山が以前のものよりも細目になったことで、このバリができるようになったようです。

レースなどで過度にギアチェンジを行っていたり、クラッチを切らずに無理やりギアチェンジをしていたりする車両に多く見られる症状ですね(/ _ ; )

こんな小さなバリでも、ギアチェンジを重たくなってしまうので、しっかりと落とします。

ちなみに...

この溝はシフトフォークが動くところで、シフトフォークの内側はこんなことに...↓

これ以上ひどくなると交換しないといけない場合もあるので、皆さんもお気をつけて...


シフトフォークドラムといえば、こちら↓

1枚目の◯で囲まれているピンの突き出している長さが違うんですが、わかりますかね...?

このピンは2枚目の写真のディテントプレートを支えているんですが、突き出しの長さが規定値から外れ、バラバラになってしまうとクラッチシェルにあたり、写真のように傷だらけに...

ピンは規定値に統一することで、ディテントプレートの傾きをなくし、クラッチシャルにぶつかることを防ぎます!

ピンの規定値は約8.4mmと細かい設定になっていますが、規定値に合わせて圧入しています!


また、ディテントプレートはギアチェンジする際の大切なパーツなので交換しました!

と、こんな感じで1台目の修理を終えました!


続いて、2台目!

当店で初めて車検をさせてもらった車両で、プライマリーオイルを交換する際になぜかドレンボルトが閉まりきらない...

オーナー様に確認し、プライマリーカバーを開けてみると...

こんな破片がΣ(゚д゚lll)

ドレンボルト付近に小さい方があり、大きめの方はもう少し奥から発見されました。

この小さな破片がドレンボルトを邪魔してくれたおかげで色々な異変に気づくことができました。

この破片はミッションのギアが砕けたものなのでミッションも取り出してみることに。


すると...

メイン側の1速ギアにあるシフターフォーク(ギアを4速にいれる際に動くもの)が入る部分が欠けてる(/ _ ; )


欠けているパーツと交換パーツを見比べてみると...

◯で囲んでいるところが欠けていた部分です。焼きが入りすぎていると、パーツに柔軟性がなくなり、今回のように砕けてしまいます。これに関しては、運転の仕方どうこうで対策はできませんね(_ _).。o○


今回は不幸中の幸で、メイン側の1速ギアが破損していたので、1速の2度入対策ができるギア(1台目と同じもの)を使用して修理することができましたd( ̄  ̄)


他には...

1速と2速のシフターフォークにあるはずの凸がなくなっていました...

これは、1速の2度入の症状が出ていた車両でまれに見かけるものです。

曲がっている最中などにカクンッとなるのを避けるために、1速に入れたままシフトペダルを踏みっぱなしにしてしまった結果、シフトフォークがギアに押し付けられて擦られ、摩耗してなくなります。


と、今回はリジスポのミッション周りで起こる頻度の高い事例を紹介してきました(>人<;)


最後になりますが、1速の2度入とは何か説明を書いておしまいにします!

1速の2度入とは、1速で発進する際、クラッチをじわじわ離していき、進み出して少し経ってからカコンッともう一度1速に入ってしまうことです。

この症状が信号待ち後の右左折などで起こると転倒の恐れがあるので、症状が出てるかな?と思った方はお早めにご連絡くださいm(_ _)m


では、また!


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