前回のおさらいをご希望の方は「エンジンが... Part1」をご覧になってみてください!
さて、交換部品の紹介ということで、まずはシリンダーボディのガスケットです!
この年式の車両は、クランクケース側とシリンダーヘッド側で違う材質のものが使われていますね!
クランクケース側は紙のガスケットが使われていたんですね...
そして、交換後がこちらになります!
クランクケース側は一目瞭然ですね! 紙のガスケットがメタルのガスケットへと変身!
紙のガスケット長年使用すると亀裂が入り、オイル漏れを起きてしまいます。
ですが...
ヘッド側はどうでしょう... 何が変わったのか...
白い丸に注目してみてください! 内側の淵だけ色が変わっていますね...
ここにメタルがついたんです!メタルがついたことによって、ガスケットが爆発により吹き抜けることを予防することが出来ます。
つづいてはーーーー、
こちらです!
この部品は、カウンターシャフトの締め付け時に使用する部品です!
新しいもの(写真:右)と古いもの(写真:左)。
何が違うか分かりますかね…?
古いものになくて、新しいものにあるもの。
それは...
段ができていることです!
「えっ、それだけ?」と思う方。
あるのとないのでだいぶ違うんですよ_φ( ̄ー ̄ )
大きめの写真で。頑張ったのですがわかりづらかったらすいません。
カウンターシャフトの面とギヤの面で段差ができているのわかりますけね...?
この段差があるにもかかわらず、反対側のCリングがたわんでしまい、締め込むことができず、緩みやすくなってしまいます。そして、新しいタイプのものだと、この段差と部品にある段がかみ合い、締め込むことができるようになり、、緩みを防止することが出来るんです。
1995年式のバイクは新しいタイプのものになっているのですが、1994年式に関しては新しいものに変わっていたりいなかったり、1991〜1993年式のバイクに関しましては全て古いタイプのものになっています。
20年以上前の話ですが、弊社の社長が883レースに出ている際、カウンターシャフト(写真で黒い丸で囲まれているところ)が頻繁に緩んでしまい、頭を抱えたそうです。
そして、調べると製品に改良が加えられており、ズレの分だけの段が付いているものが発売されていて、すぐに買ったとか...
余談ですね。すいません(_ _).。o○
お次はこれ!
写真だと何のことかわからないですよね...
クランクシャフトのところにあるオイルシールになります!
1リップのオイルシールだと、正の圧力には絶えることはできるが、負の圧力には絶えることが出来ません。1リップのものを2リップのものに交換することで、クランクケースの反対側から来る正と負の圧力に耐えられるようになります。
はいはーい! お次はこちらですー( ´ ▽ ` )ノ
こちらは交換ではなく、確認ですね!
走っているうちにシフターフォークドラム(白い丸でこまれている部分)に付いているピンが浮いてきてしまい、ディテントプレートを押してしまい、ディテントプレートがクラッチシェルに当たってしまう恐れがあります。
そのため、ピンの出しろが全て基準値(8.4mm)であるかを確認します。もし、基準値を上回っている場合は、ピン圧入部を脱脂し、高強度の緩み止めを塗布して基準値まで戻します。
そして、そのシフターフォークドラムに付いているディテントプレートの交換です!写真は交換し終えており、交換後のパーツが付いています。
このパーツは交換すると、丸みがなくなり、角が少し鋭角になります。
角が鋭角になることで、確実性が増し、しっかりとギヤに入っている感覚が得らます。
そして、プライマリーのチェーンテンショナーの交換です!
写真は交換前なので、フリーの状態のものが新しいものになります!
チェーンに当たる裏側の鉄のプレートが厚くなっているのがお分かりいただけますか?
このプレートが薄いままだと、強度不足でプレート部分が割れてしまうことがあるんです。
そのため、薄いプレート(約3.2mm)から厚いプレート(約6.2mm)に交換させていただきました。
まだ1つ紹介しなくてはいけないことがあるのですが(ー ー;)
長くなりそうなので、次回に交換部品紹介を少しだけ回させていただいて...
次回が「エンジンが...」シリーズの最終回になります!
最終回は、交換部品をちょろっと紹介した後に組み上げの風景を上げていきます!